「きらり☆彡」編集方針

増加傾向に歯止めのかからない “不登校”、“いじめ”、“未成年者の自殺” 。

本来、一番輝くはずの季節に、心の傷や生きづらさを抱えて悩んでいる子どもたちに少しでも寄り添い、「大丈夫、私たちがいつもそばにいる」「私たちは決してあなたの痛みに無関心ではない」それを伝えることが「きらり☆彡」の目的です。

しかし、子どもたちの、奥深い場所にある心の扉を開けてもらうことは簡単なことではありません。

子どもたちがこの調査とどう向き合い、どこまでその本音を私たちに語ってくれるのか。

私たちは時間をかけて繰り返し繰り返しプレテストを行ない、半歩ずつ半歩ずつ慎重に、どういう言葉がけが適切なのか、行きつ戻りつしながら、その扉に通じる道筋を模索してきました。そして得られた結論は、彼らはどこまでも、どこまで聞いてもその本音を語ってくれるということでした。

私の話を聞いて欲しい、自分のことをみつめて欲しい。

疎外感、コンプレックス、強烈な違和感、自己嫌悪、それらの何もかも含めて “自分のことを受けとめてほしい” それが彼らの偽りのない心の叫びなのだということを知りました。

いじめや不登校は言うに及ばず、自傷行為、自殺企図、虐待、コミュ症、性自認、等々。「きらり☆彡」はこうした困難な問題と敢えて向き合う調査です。扱い方を誤れば逆に子どもたちの心に傷を負わせてしまうかも知れない。これらの個人情報を取得する学校、先生方にとっても大きな責任の伴う調査です。

それでも、それでもこの調査を世に送り出すのは、この子たちの命を守るため、生きていて欲しい、「私たち大人は決してあなたの苦しみに無関心ではない」そのことを伝えるためなのです。

桜の花びらが舞う季節に校門をくぐり、その蕾がふくらむ季節に笑顔で巣立っていく、そんなあたりまえの、ごく平凡な風景を、私たち大人が感謝と誇りの念をもって見送ることができるよう、願ってつくられた調査なのです。